膝の構造と靭帯の役割
<膝の構造>
膝の関節(動く部分)は大腿骨(太もも)と脛骨(すね)
と膝蓋骨(お皿)の3つの骨からできています。
それぞれの骨は靭帯と呼ばれている強いバンドで
結合されています。

<靭帯の役割>

・膝の内側にと外側には内側側副靭帯外側側副靭帯
と呼ばれるバンドがあり、それぞれ脛骨が大腿骨に対して
内、外にずれないようする働きをもっています。
また中央では、大腿骨と脛骨をつなぐ2つの十字靭帯
前十字靭帯後十字靭帯)があります。
これらはそれぞれ脛骨が大腿骨に対して
前や後ろにずれないように働いています。
正常な膝関節の中身が見たい方へ・・・
内視鏡で撮影された、膝関節のビデオファイルをダウンロードすることに
よって見ることができます。(右のボタンクリックで、ダウンロード画面に切り替わります)
これを見ておくと、手術後に渡される自分の内視鏡での写真の内容が
よく理解できます。
膝は非常に精巧にできた構造をしており、全ての構造がうまくはたらいて歩いたり、
走ったり、階段を昇降したり、またいろんなスポーツができます。
 スポーツによるけがの中で、膝のけがはもっとも多く、なかでも靭帯のけが(靭帯損傷(切れてしまったとき=靭帯断裂)はスポーツを行う上で、致命的なことがあります。
<靭帯損傷の原因>
靭帯損傷の原因の多くはスポーツの際の受傷と交通事故です。スポーツでは、バスケットボ
―ルやバレーボールでジャンプから着地した際に痛めることがよくあります。また、スキーもよく靭帯を痛める競技の一つです。そのほかにラグビーや、フットボールなど接触プレーの多い競技でも膝の靭帯を痛めることがあります。
*外的な原因の他に、その時の内臓やホルモンの状態などにも左右されるとも言われています。(具体的には靭帯Q&Aを参照ください)
<靭帯を痛めた時の症状>
靭帯を痛めた直後はかなり強い痛みと腫れがあります。切れてしまったときには、ブッと音がする時もあります。その後、痛みのために膝が動かせなくなることもあります。数日すると腫れはひき、痛みもとれて膝は動くようになります。しかし、痛めた靭帯がうまく動かないと膝の不安定な感じがします。特に階段を降りるときにぐらぐらしたり、またひどいときには、膝がはずれたように感じるときがあります。(具体的には靭帯Q&Aを参照ください)
<靭帯損傷の治療法>
靭帯損傷の治療は程度と痛めた靭帯によって変わってきます。また、その人のスポーツへの関わり方によってもかわります。
競技スポーツにも将来関わっていきたい人は、靭帯再建の手術(特に前十字靭帯)が必要となります。又、競技スポーツには、これから参加せず、レクレーション程度のスポーツしかしないというのであれば、手術はせず、膝を守る為にリハビリで周辺の筋肉を鍛えていく保存療法という手段もあります。
いずれにせよ、治療にはまず正確な診断が不可欠でその上でそれぞれに応じた方法を選択する必要があると思われます。
靭帯Q&Aを参照ください)
ACL(前十時靭帯)損傷と半月板損傷は密接な関係があり、ACL損傷を放置したま
たスポーツ活動を続けると半月板損傷や軟骨損傷が生じる可能性が高くなり、最終的
には痛みが残存する事となります。