3月19日 〜 手術当日(2) 〜 

しばらくしてから、先生が来てくれた。「どうですか?手術はうまくいきましたよ。」いたみで意識がモウロウとした中、聞こえてきた。あ、つながったんだ・・・。と思うとほっとした。「痛いですよね。半月板は、傷が大きかったんで、傷が付いた場所を取り除いておきました。軟骨に引っかかってたのでかなり痛かったと思います。わたしがつらそうな顔をしていたらしく、「旦那さんに今は説明しときます。」と旦那に内視鏡のイカの燻製のような半月板の写真をみせながら、先生が説明していた。先生に察してもらったとおり、かなりつらかったので、旦那にまかせた。でも、とりあえず、靭帯をつないでもらったお礼は、なんとか言えた。よかった。痛み止めを何度も打つと、副作用で気分が悪くなるときいたので、比較的、痛み>吐き気の方がいいと思い、痛み止めは我慢することを心にちかった。先生が部屋から去ってから、旦那に「痛みを忘れるためにほかの事考えたいから、爆笑するテレビとかつけてほしい。」とたのんだ。テレビの向きも良く見える方向に変えてもらった。「そろそろ帰るわ」と旦那。「そうやな、ちびさんも待ってることやし」と見送ったが、しばらく頭も動かせず、全然身動き取れない状態であったので、このときとばかりは、ちょっと引き止めたい気分だった。テレビを見ていても、もひとつ爆笑ものがないし(爆笑してもきっと傷に響いてつらかったかも?)、見てるのもしんどかったので、消して寝ることに。寝るといっても痛いので、熟睡はできない。夕飯がきた。とても食べるきぶんじゃない。「なにか、飲んでください」といわれて、お茶を飲んだ。とたん、一気に吐き気が・・。そのままうずくまって、寝ていたのかもうろうとしていたのかわからない状態がつづいた。何回か看護婦さんが来てくれ、先生も覗いていてくれた。
夜中、トイレがいきたくなり、ナースコールする。「トイレに行きたいんですが」というと、しばらくして、車椅子を持ってきてくれた。そのまま親切に連れて行ってくれた。夜中だったのでもうしわけないという気分だったが、「また、いきたくなったら呼んでもいいですか?」というと、「いいですよ。もし、いけそうだったら松葉杖もおいてますから」といわれた。これは、どういうことなのか?次からは松葉杖で自分で行って下さい。そういう意味なのかな?と私はとった。
トイレに行きたくなったらどうしよう・・・そう思ったら余計行きたくなるのはなぜだろう?
看護婦さんもなんだか今日は手術の人が多くて走り回ってるし、いっちょ松葉杖でいくか・・・。とりあえず、立ち上がることはできた。松葉杖をもって歩くこともできそうだ。
「結構やればできるやん。」部屋からでて、3歩くらい歩いただろうか、周りが真っ白になってきた、そして脂汗が出てくるのがわかる・・・。うっ。気持ちわる。うずくまりたいが膝には装具がついているので、曲げられない。(今思えばこれがなかったら、曲げていたかも・・・・ひょえ〜)とりあえずすわるところへいって・・・近くに座るところはトイレしかないので、とりあえずトイレまで真っ青になりながら(自分の顔を見たわけじゃないが
多分見ていたら真っ青だっただろう)いきついた。いつもなら、こんなとこにもあるんや。
と思ってみているだけの、看護婦さんの顔のボタン(ナースコール)を押した。
すぐにきてくれて、「呼んでもらえばよかったのに・・・」といわれた。(呼んでよかったの?そうなんや・・・・)無理は禁物。私がいつも言われている言葉。このとき肝に命じた。