久しぶりの受診 vol。1

 朝起きて、先ず膝をみた。そんなに腫れもなく、痛みもない。ほっとした。でも階段を下りることはかなりつらかった。事務所に午前中顔をだし、資料を持って帰ってきて、午後から受診という予定。朝から、クライアントさんからの電話の応対、など予定外の作業が発生し、事務所にいくのが遅くなった。昨日のことがあるので、自転車はやめようとおもっていたけれど、同考えても時間がない、で、注意して乗れば大丈夫と、もう一度自転車にチャレンジ。・・・・。また、昨日の惨事の再現。しばらく呆然として、痛みが引くのを待っていたが、心身ともにショックでなかなかうごけない。・・・・昨日から何回この自転車地獄に会っているか。気分がずんと重くなる。
昼ご飯も食欲がなく、ろくに食べないまま、お向かいさんにやがて帰ってくるちびさんのことをお願いして、病院へ。近づいてくるにつれ、2年前の初診のときのことを思い出した。あのときは、悲壮感ただよって、帰ったっけ?昨日、夜中に専門書を開き、自分なりに副側靭帯と半月板が怪しいとにらんできたので、前よりましと自負していた。
外来の入り口付近までとぼとぼ歩いていくと、Y先生がいた。私をみて「あるいてるやないですか?」と一言。そうそう、歩けるのよ。たいしたことないとじぶんに言い聞かせる。
看護婦さんに呼ばれ診察室へ。何度となくしてもらった膝の診察。気持ちを紛らわすように世間話をしながら。しばらくして先生が「MRI今日撮れるかな」と看護婦さんに聞いている(あ、半月板はMRIでしか見れないものね)と一人で納得。で、診察の結果はどうなのか?「先生どないですか?」ときくと。先生黙っている。ん?横の診察室から、I先生登場。私の膝を見てくれた。「先生、どないですか?」ときくと「・・・・前十字や」と。え?はあ?今なんと?前十字ってあの前十字?
頭の中が真っ白になり、顔面から血の気がひいた。天井がぐるっと回った気がして、直後気分が悪くなった。そうなんや〜。おもわす、「もう(ばれーは)やめないけませんね」とつぶやいた。以前、再建したときから、次きったら・・・と自分の中で覚悟していただけに、其の言葉がでた。両先生は「やめんでもいい、またできるようになるよ」と、声を大にしていってくれた。でも、そのやれるようになるよの前には「手術をしたら」の言葉が入ることを私は百も承知していたので、安易によろこべない。前回あんなに迷惑をかけた私の入院。世話をかけた家族にもう一度、手術させてくれという気持ちにはなれなかった。「このままそっとしとくわけには・・・」とつぶやくと、「MRIをみて、状況判断してから、ゆっくりかんがえましょう」とY先生。I先生も「片山さんにとって、いい結果になるように作戦たてるよ」といってくださった。先生方の親身な、対応には涙が出るほど心の中で感謝した。でも、私の靭帯はきれていて、つなげるためには手術と入院が必要。その事実はかわらない。今後の方針についていろいろ先生が説明してくれた。もし、半月板の損傷具合が縫合によって直るものなら、手術の時期を選ぶとのこと。それを判断するために、MRIを早く撮る必要があること。「あー。やはり半月板もなのね。。。」そんな悲観的な感想しか、もてなかった。
MRIの撮影日診察日の予約をとってもらい、2人の先生の診察室をあとにした。
外にでて、携帯の留守電を聞く。ちびさんから2回ほどはいっていた。なにもしらないちびさんの無邪気な留守電におもわす、微笑んだ。すこし気持ちが落ち着いてきた。